【君ヲ陥落サセルニハ〜ツヅキ〜】
「続きは、いつにする?」
なんて、何で…
せっかく、理性総動員で堪えてるのに!
もう、どうにでもなれ…
「もちろん…今、すぐに」
そのまま押し倒し、汗の味がする首筋に吸い付く。
甘い溜息と共に、宍戸さんが微かに笑った気がしたのは何故だろう?
「貴方が悪いんですよ?」
「んっ、そう、だな」
…あれ?
てっきり、何でだよ?!とか言われるかと思ったのに。
てことは、宍戸さんも、こうなるのを望んでた…?
外気に触れて肌寒いのか、少し鳥肌が立っている。
寒くないよう毛布に潜り込み、宍戸さんの肩まで毛布をかけると、鳥肌と共に起 ったであろう両胸の飾りに指をかけた。
いつもより少し低い、鼻に抜ける声。
その甘い音に気を良くし、カリカリと軽く引っ掻き、片方を口に含むと、もう片はそのまま指で遊び続ける。
空いた右手は、脇から腰へ、下腹部へ、際どい所をなぞっては、また戻るの繰り返し。
「あっ…うぅ、ンッ…ちょ…たろっ」
「ふふ、わかってますよ。こうでしょ?」
「んあぁっ!」
焦れて擦り合わさる脚の間、大きくなったモノを掴む。
そのままゆっくりと、親指の腹で裏筋を擦るように、上下にすく。
流石に熱くなって、右手はそのままに毛布から顔を出すと、感じてる可愛い顔。
「寒くないですか?」
「へ…き……んっく」
眉根を寄せて快楽の波に堪える宍戸さんは、凄く可愛くて。
「んあっ!」
もっと見たくて、濡れた先端に手をかける。
そのまま鈴口をぐりぐりと親指で強く擦れば、ワントーン高い声。
「熱の所為?いつもよりココ、熱くなってるし…敏感ですね」
「しる、か…うっ」
潤んだ瞳に赤い顔で悪態をついたところで、可愛いだけなのに。
唇に軽く接吻け、また、段々下へと下がっていく。
そして…
「あぅ!」
ぱくりとくわえ、ねっとりと舌を絡めて吸い上げれば、口の中で一回り膨れる肉茎。
手で扱きながらそのまま吸い上げると、太腿が痙攣しだす。
「っ、はあ!あっつ!」
「うぅ…な、んで」
もうすぐでイクとわかって、全ての動きをやめて毛布から這い出せば、苦しげな宍戸さんに睨まれた。
「今出しちゃったら、後辛いでしょ?一緒にイきましょう?」
「…わかった」
しぶしぶだけど納得してくれた宍戸さんの頬に軽く唇で触れ、毛布を剥ぐ。
「寒くないですか?」
「ん。…っつーか、暑い」
「なら、いいですかね?」
宍戸さんの膝裏に手をかけ、開きながら胸に押し付けた。
「ちょ、おい!やめろよ!」
「じっとして」
俺の眼前に、恥ずかしい処を全て曝す羞恥で暴れる彼をよそに、俺はそのまま、窄まる後孔に接吻けた。
皺の一つ一つを舐め、舌を差し込み唾液を送り込む。
少し解れてきたところで、脚を押さえる右手を離し、中指を口に含んでたっぷりと唾液を乗せ、ゆっくりと宍戸さんのナカに差し込んだ。
「んっ、んうっ!ひぁ…あ、あ」
「気持ちいいですか?じゃあ…」
「い、あ…」
揃えて人差し指を入れると、痛そうな声。
少し萎えてしまった宍戸さん自身を口に含み、指を揃えて前立腺を押してやれば、甘い悲鳴と共に脚に力が入る。
「アッ、アッ、はぁんっ…あ…」
「今日はキツいですね…でも、そろそろ出したいですよね?どうします?もう少し慣らしますか?」
「んっ…から…い、から…いれろ、よ!」
びくびくと震える体と張る袋に、宍戸さんの限界を感じるが、久々なせいか、今日は何故かキツくて挿入を躊躇うと、
「おまえ、の…したいように、しろよ!」
「っ、わ、かりました」
そこまで言われて我慢なんてできるわけない。
服を脱ぎ捨て、宍戸さんに覆いかぶさる。
また脚を持ち上げ、自身を宍戸さんの後孔にあてがうと、今度は宍戸さんもおとなしく、そのまま一気に刺し貫いた。
「あ、あぁぁぁーっ!!」
「っく、はぁっ、きつ…」
「あ、あ、う…」
そのまま宍戸さんが落ち着くまで待って、ゆっくりと律動を始める。
内壁がキツく絡み付いて、今にも達してしまいそうなのを堪え、彼を気持ち良くさせようと、前立腺を擦る。
「やっ、だめっ、そこぉっ…あ!」
「おっ…と」
宍戸さんが極めそうになったのに気付いて根本を握ると、苦しそうな顔。
「ごめんね、でも、もう少し…」
「うあ、あっ…はぅ、ふ、う」
激しく突き上げ一気に上り詰め、
「あっ、あっ、ぅあぁー!」
「っ!」
同時に達した。
汗が冷えてしまわないうちに、急いで抜くと、まず宍戸さんの体をタオルで軽く拭い、毛布をかけた。
その後で、俺が服を着ていると…
「…お前ばっか、我慢してんなよ。たまには、長太郎の思うようにしたっていいだろ。…付き合ってんだから」
「宍戸さん…」
そういうことか。
あぁ、あぁなんて、可愛い人なんだろう。
優しい人だろう。
愛されて、いるんだろう。
「ありがとう、ございます」
毛布ごと抱き締めてそう言えば、小さく「おう」と返事が聞こえた。
体が冷えないよう、手早く宍戸さんにも新しい寝巻を着せながら、幸せに弛む頬はどうしようもない。
自分が辛いときに、俺を労ってくれる、貴方の方が優しい人だ。
そんな貴方を好きになって良かった。
ありがとう、大好き、愛してる。
全てを込めて、疲れて微睡む貴方にそっとキスをした。
誰より優しく、愛しい俺の恋人へ。
おわり

マガ読者様からリクエストいただいたので。
いやー、前回若干不完全燃焼だったので、書けてよかったです。
風邪ネタ、やっぱ一度は書いておくべきかと(笑)
他にも、媚薬だとか、ベタな定番押さえたほうがいいのだろうか…?(笑)
2011.3.22
モドル